ドローン飛行に関わる法律のおさらい_その2

ドローン飛行に関わる法律のおさらい_その2

2021/07/12

前回は、無人航空機(ドローン)に関するルールが直接定められている法律について、おさらいしました。 

・航空法

・小型無人機等飛行禁止法

詳細は⇒ コチラ 

今回は、ドローンに関するルールを直接的に定めてはいませんが、ドローン飛行において考慮しなければならない法律について、おさらいします。

・電波法

ドローンは、機体とプロポの間で電波を通信しながら飛行しています。電波法上、電波を利用するには、国内の技術基準に合致した無線設備を使用し、原則、総務大臣の免許や登録を受け、無線局を開設することが必要です。

国内でドローン等での使用が想定される主な無線通信システムのうち、73MHzは無線局免許不要です。

また、920MHzや2.4GHz(主流)の場合は、技術基準適合証明(いわゆる技適マーク)が付いているドローンであれば、無線局免許は不要です。日本で正規品として市販されているドローンは、2.4GHzを使用し、技適マークを有しているので、無線免許は必要ありません。但し、外国で販売されているドローンには、周波数が異なっていたり、技適マークがないものもありますので、電波法違反となる可能性もあるため、注意が必要となります。

ご参考:ドローン等に用いられる無線設備について (総務省電波利用ホームページ)

FPVドローンレースに使われているFPVゴーグルは、ほとんどが海外製で無線周波数帯は5.8Ghzに設定されています。この5.8Ghz帯の無線電波をドローンで利用するのに必要な資格が、「アマチュア無線技士免許」4級以上です。

産業用をはじめ、大型のドローンはより長距離、高伝送な無線電波を利用する必要があるため、5.7Ghzの周波数帯を利用します。この無線周波数帯をドローンで使うのに必要な資格が「陸上特殊無線技士」3級以上です。  

・道路交通法

単にドローンで道路の上空から撮影を行うということだけであれば、道路交通法の規制を受ける可能性はほぼないと思われます。

但し、道路上やその周辺からドローンを離着陸させることが、76条の「道路を占拠する行為」にあたると判断されることがあり、この場合は道路交通法違反になってしまいます。

また、ドローン飛行させることが、交通を妨げることになる場合や、人が集まってしまって結果的に交通に影響を与えることになる場合は、77条の「一般交通に著しい影響を及ぼすような行為」にあたると判断されることがあり、この場合は事前に「道路使用許可」の取得が必要になります。道路使用許可は、その道路を管轄する所轄警察署に申請することになります。

なお、道路使用許可の取得が必要ないときでも街中でのドローン飛行時には、所轄警察署へ事前に届出しておく方がよいとされています。たとえば状況をご存じない周辺住民の方から通報があったとしても、警察がドローン飛行の事情を知っていれば、無用なトラブルを避けることができることになります。

・民法

私有地の上空を飛行させる場合、その土地の所有者の許可を得ずに飛行させてしまうと、民法に抵触する可能性があります。民法207条では、「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ。」とされています。特に高さに制限がない(通説では300m)ので、ドローン飛行には注意が必要です。

土地所有者には、私有地に入ってきたドローンを離脱させることや私有地に入る前にドローンを入れないことを求めることが可能であり、ドローン飛行によって「損害」が生じたときは損害賠償請求も可能といわれています。

従って、業務でドローン飛行を行う際には依頼者の近隣の方にも事前に周知し、了承を得ておくことが大切となります。

・個人情報保護法

これはドローン飛行そのものではなく、ドローンで撮影された映像などの取扱いについて考慮すべきものになります。

平成279月に総務省から「ドローンによる撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」が公開されています。

ガイドラインでは、ドローンを用いて撮影した画像・映像をインターネット上で公開する場合には、被撮影者のプライバシー及び肖像権、並びに個人情報の保護に配慮を求めています。

ドローンで空撮中に偶発的に人が映り込み、かつその人の容姿などの判別がつかない程度であれば問題はありませんが、車のナンバープレートや表札、人の顔など明らかに個人に関する情報が判別可能な場合は「ぼかし加工」などの処理が必要となります。

なお、意図的にドローンで他人の家などを空撮する行為は盗撮とみなされ、迷惑防止条例違反となる場合もありますので、注意が必要です。

・河川法、海岸法、港湾法、自治体の条例など

河川法や海岸法、港則法などの法律や自治体の条例も、ドローン飛行について直接的に定めてはいませんが、管理上・安全上、何らかの支障をきたす可能性のある行為について禁止していることがあります。

そして、ドローン飛行については、それを禁止している事例が多いのも、残念ながら事実です。従って、ドローン飛行が可能かは、各管理事務所に直接問合せ、あるいは役所で確認が必要となります。

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関西での現状の一例をご紹介します。

※淀川河川事務所管内:原則禁止

※大阪市内の公園:飛行禁止

※兵庫県内の都市公園:飛行禁止 

※神戸市港湾施設:原則禁止 

ドローン飛行には、様々な規制や制限があり、何も考えず自由に飛行させることは、かなり難しい状況にあります。

ただ、飛行可能な(規制対象外の)場所をしっかり把握し、規制がある場所であっても必要な申請や承認を得ることで、ドローン飛行は可能ですので、十分な事前調査と必要な事前手続をお願いします。

その場合でも、ドローン飛行には一歩間違えば多大な影響を与えかねないリスクを常に背負っていることを認識しておきましょう。

ドローンは、航空法で「航空機」に分類されており、いわばドローンを操縦する人は航空機のパイロットと同じと責任を背負っているのです。

従って、車を運転する場合と同様に、ドローン操縦に際しても法令順守と安全配慮に心掛けましょう。

UAVJAPANドローンスクールでは、基礎的な操縦技術から法規制・申請実務まで充実したカリキュラムが受講できます。

ご興味がありましたら是非、お気軽にお問い合わせください。