キャリブレーション(Calibration)とは、日本語で「正す、調整する」という意味があります。
ドローンにおいては、プロポ内の設定項目にある、2つのキャリブレーション機能でドローンの水平感覚を設定でき、これを行うことで、画角が傾くことなく安定した飛行をすることができます。
2つのキャリブレーション機能とは、コンパスキャリブレーションとIMUキャリブレーションになります。
今回は、DJI Mavic 2PROとDJI Go4でのご紹介となりますので、異なる機種やアプリを使用される場合はご注意ください。
まず送信機・ドローン機体の順に電源を入れ、送信機とスマホ・タブレットを接続してください。
次にスマホ・タブレットでDJI GO 4 アプリを起動します。
画面右上の赤枠をタップし、次に詳細設定→センサーをタップしてください。
※画面上のように「キャリブレーションを実施して下さい」と表示がでていたら、必ず実施してください。
・コンパスキャリブレーション
ドローン本体のGPSに正しい方角(北)を認識させる作業です。ドローンにGPSが内臓されていても、ドローン本体が正しい方角(例えば、北)を認識しなければ、GPS機能を発揮することはできません。
1日のはじめに実施することが好ましいですが、フライト場所が移動したとき(10km~)や機体ステータス一覧にコンパス異常の表示が出たときには必ず実施してください。
建設現場や鉄鋼建築物など磁気干渉を受ける可能性がある場所は避けて行いましょう。
①画面の「開始します」をタップします。
②機体が水平になるように持ち、360度回転させます。
この時、必ずドローンを中心に回転させてください。
自分を中心に回転させると、コンパスがずれる恐れがあります。
③機体を90度傾けて垂直になるように持ち、360度回転させます。
④コンパス1のゲージが緑色(極めて良好)になれば完了です。
・IMUキャリブレーション
IMUとは、3軸ジャイロセンサーと3軸加速度センサーを組合せた6軸のセンサーで、 安定した飛行をするようにドローン内部に組み込まれている姿勢制御装置です。
つまりIMUは機体の姿勢制御を行うためのセンサーであり、人間で例えるとバランスをつかさどる「三半規管」のようなものです。繰り返し飛行しているとIMUにズレが生じてくる為、定期的に姿勢制御装置の数値にズレが生じていないか確認します。また、機体が安定しないといった症状が現れた際にもIMUキャリブレーションをしてメンテナンスすることが必要です。
注意すべき点としては、画像の向きと違った姿勢で行った場合でもキャリブレーションができてしまうケースがあります。必ず画像とドローンの向きが一致していることを確認してキャリブレーションするようにしましょう。
①機体を折りたたんだ状態でスタートしてください。
②以下の画面に従って機体の向きを4方向に変えキャリブレーションを行って下さい。
※画面は正面から見たドローンを表しています。2の画像の場合、ドローン右側部を地面に接地させた状態でキャリブレーションを行います。
③アプリ上に右画像の表示がでればIMUキャリブレーションは完了です。
最後に機体を再起動して終了となります。
※IMUキャリブレーションは、途中でうまく完了しない場合があります。この場合は、機体を再起動して、再度IMUキャリブレーションを実行してください。
ドローン飛行を行うときは、事前準備をしっかり行って、安全にドローンライフを楽しんでくださいね。