飛行マニュアルって何?_その1

飛行マニュアルって何?_その1

2021/07/19

ドローンの飛行マニュアルを、ご存じでしょうか。

飛行マニュアルとは、国土交通省に飛行申請をするにあたって、絶対に必要となる書類であり、安全なドローン飛行するための約束事をまとめたものです。そもそもこれがなければ飛行申請できない重要な書類となります。そして、飛行マニュアルは、無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領に定められている基準を満たす必要があります。

大まかなポイントは、次の通りです。

※無人航空機の点検・整備、記録の方法

※無人航空機を飛行させる者の訓練・遵守事項

※飛行する際に安全を確保するための体制

※非常時の連絡体制 など

但し、この約束事を守らないと、たとえ飛行許可を得ていたとしても違反飛行になってしまうことがありますので、注意が必要です。

航空局標準マニュアル

申請に際して、航空局標準飛行マニュアルを使用する場合は、申請者が自ら作成する必要も、実際の提出も必要ありません。

例えば、DIPS申請においては、「航空局標準飛行マニュアルを使用」を選択するだけとなります。

DIPS指南書(令和3年6月更新)20頁参照

ただし、航空局標準マニュアルは、その飛行目的・形態などによっては飛行場所や飛行方法に制限が加えられてますので、使用する場合は、自分の飛行目的・形態に沿ったマニュアルかどうか、しっかり内容を確認することが重要となります。

航空局標準マニュアルの種類(令和3年7月1日現在)

現在、航空局標準マニュアルとして、航空局ホームページに掲載されているものは、次の通りです。

航空局標準マニュアル①(航空局ホームページ)

飛行場所を特定した申請について適用

航空局標準マニュアル②(航空局ホームページ)

飛行場所を特定しない申請について適用

航空局標準マニュアル(空中散布)(航空局ホームページ)

空中散布を目的とした申請について適用

航空局標準マニュアル(研究開発)(航空局ホームページ)

研究開発を目的とした申請について適用
※場所を特定した飛行に限る 

航空局標準マニュアル①(インフラ点検)(航空局ホームページ)

インフラ点検を目的とした(場所を特定した)申請について適用

航空局標準マニュアル②(インフラ点検)(航空局ホームページ)

インフラ点検を目的とした(場所を特定しない)申請について適用

DIPS申請において「航空局標準飛行マニュアルを使用」を選択された場合は、ご自身が計画される飛行目的に合わせて航空局標準マニュアルを選択してご利用ください。

航空局標準マニュアルをしっかり理解することが、飛行申請を行うための第1歩となります。

マニュアルに記載の通り、一定の操縦スキルを有する人が、定められた一定条件の安全対策を講ずることで、航空法上禁止されている空域や方法でもドローン飛行の申請を出せるということを理解しておく必要があります。

いかがでしたでしょうか。

次回は、航空局標準マニュアルの種類によって、マニュアル内に定められている飛行方法の限定事項が少しずつ異なっていますので、この辺りをお話ししたいと思います。

UAVJAPANは大阪に拠点を置き、空撮・点検・測量など様々なドローン関連事業を展開しています。


ドローンスクールでは、基礎からビジネス向けの操縦技術および法規制から飛行申請実務まで充実したカリキュラムを受講いただけます。


ドローンに関わる業務への進出やドローン操縦の資格取得など、ご興味がありましたら是非、お気軽にお問い合わせください。