ドローン活用分野について(点検編)

ドローン活用分野について(点検編)

2021/07/16
昨今、ドローン技術が普及しつつあり、街中でもチラホラと活用されているケースを見ることがありますが、実際にどの程度まで活用が進んでいるのでしょうか。
今回は、そんなドローンの活用が進んでいる分野別にその活用方法をご紹介いたします。
現在、無料点検キャンペーン中ですので、事業にドローンを導入してみたい、試してみたいという方は申込フォームから是非、お申込みください。相談のみでも大丈夫ですのでお気軽にどうぞ。
インプレス総合研究所の調査によると、ソーラーパネルや屋根の点検においては既に実用化されており、その他の橋梁やプラント、ビル壁面などの点検においては実証実験中であるとされております。
国土交通省におきましては、2019年2月の時点で点検の手法の一つとしてドローンの有効性が認められています。

ソーラーパネル点検

もっとも有名な分野ではソーラーパネルの点検があります。
元々はハンディタイプの赤外線カメラを持ってソーラーパネルに異常が無いかという点を確認していたのですが、通常、ソーラーパネルは相当数が設置されていることが多く、点検だけでも丸1日かかったり、メンテナンス性に難がありました。
上記の問題を解決すべく、近年ではドローンが採用されております。
ドローンであれば、数分間 ~ 数十分間飛行させるだけで、全体の点検が可能です。
また、アプリケーション上で飛行プログラムを作るだけで、自動で簡単に撮影させることができるのも魅力の一つです。
 
余談ですが自動飛行プログラムはグーグルマップのような地図上から、画面をタップするだけで誰でも簡単に作成可能です。
 
費用面におきましては、設置面積にもよりますが、1日がかりで行っていた点検が数十分以内に終わるため、ドローン導入コストを考えたとしても、大幅な削減になります。

屋根点検

次に、よくお問い合わせをいただく分野が屋根の点検分野です。
元々は長い棒の先にカメラを取り付けて確認していたり、遠くから写真を撮影して拡大して確認していたのですが、前者は何mもの長さの棒にカメラを取り付けているため、その不安定さから多くの枚数を撮影することに向いておらず、後者の場合、撮影できる箇所が限られてしまうことが問題でした。
また、屋根に登って点検することもされておりましたが、足場を組む必要があったり、屋根に登る人間の安全が確保されていなかったりで、多くの問題を抱えていました。
ドローンを活用することで、全体を真上から撮影することができるだけでなく、横方向から近づいて撮影できるため、細かなオーダーにも対応できるようになりました。
また、足場を組む必要がなくなったため、点検に大きな費用がかからなくなりました。
一度飛行させると、そのまま周辺の撮影もできるため、とある工務店様の場合、自社で施工した住宅の屋根点検を地域ごとに一括で行い、点検にかかる時間を圧縮でき、さらに顧客満足度が向上したケースもありました。

外壁点検

上記でもドローンを活用することで足場を組む必要が無いため大幅な費用の削減になるというお話をいたしましたが、マンションのような外壁を含む大規模改修におきましてもそれは同様です。
特に大規模改修前には予算を組む上で、どの部分をどの程度改修するのか当たりをつける必要がありますので、事前に足場を組み、本番でも再度足場を組むケースも多くありました。
足場の相場は一般的に㎡あたり700円 ~ 800円程度と言われていますので
一戸建ての場合、数十万円程度で足場を組むことができます。
しかし、マンションなどの場合外壁面積が5,000㎡を超えることも珍しくなく、その場合350万円 ~ 400万円も足場代がかかってしまいます。
また全体を打診検査した場合、数日間に渡って作業をする必要があり、職人の人工(にんく)代もかかってしまいます。
外壁点検の事前確認をドローンで行うことで、費用や時間が圧縮されるだけでなく、高所作業も減るため安全に点検できるという大きなメリットがあります。
下図は実際にサンプルモデルとして見積比較を行った資料です。
もちろんドローンが最も得意とするケースの見積をしていますが、それでもメリットは大きいのではないでしょうか。

橋梁点検

戦後、日本の交通網を支えてきた橋梁も、設置から数十年経過し、

劣化や損傷の激しい橋梁が多くなってきています。

1955年から1973年の高度経済成長期に設置された橋梁は全体の40%以上にも上るとされています。

点検であればドローンがうってつけのように思いますが、橋梁の点検には大きなハードルがいくつも存在しました。

・GPSが届かない

大きな橋梁の下ではドローンはGPSを取得することができず、ATTIモードと呼ばれる手動飛行しかできませんでした。

そのため撮影中でも風や自らの動力の影響を受け、壁側に吸い込まれたり、静止して写真を撮ることが困難でした。

・上方の撮影

ドローンは水平から下の角度を撮影できますが、上方にはプロペラや機体本体があるため撮影が困難でした。

・安定性

今ではその場でホバリングできることが普通ですが、4年前はホバリングを安定して行えるためには

高度な技術や知識が必要とされていました。

これらのことから橋梁の点検は難しいとされていましたが、最先端のドローンはそれらの問題を解決し、点検を可能にしています。

まだまだ進化の余地があるドローンは近い未来無くてはならない技術となるのではないでしょうか。

橋梁

風力点検

海外では盛んな風力発電。

高い支柱の先端に羽がついている形状をしており、点検を行うことが非常に難しい構造物の一つでした。

ドローンの技術が発達した今、点検も簡易に行うことが可能です。

従来は命綱を付けた職人が高所まで登って点検していましたが、ドローンなら人命を危険にさらすことなく

しっかりと点検を行うことができます。

また、問題が無ければ次の支柱まで、そのまま移動できるので時間の短縮に繋がります。

危険を減らし、作業を効率よく行える良い事例の一つですね。

プラント点検

日本でも多くの工場が老朽化を迎え、点検の必要性が囁かれています。

基本的には大きな構造物になりますので、点検を行う際には危険を伴います。

また、プラントは化学薬品などを使用しているケースが多い為、点検時には人体への影響もないとは言いきれません。

そんなプラントですが、ドローンで点検を行えば、そのどちらの危険性も大きく低減することができます。

近年開発されたドローンにはガス検知装置が搭載されている機種もあり、人体への影響は一層低減されております。

また、ダクト専用のドローンを使えば、内視鏡の如く、狭いダクト内をドローンが飛び回り、人間では確認することができなかったところまで点検することができます。

これからは安全に質の良い点検ができる時代へと移っていくことでしょう。

樹木調査

自然公園や山林等、多くの場所にある樹木の管理・点検としてドローンが採用されるケースが増えてきています。

樹木は成長具合や、病気になっていないか等、調査をすることで樹木としての機能を健全に保つことで様々なメリットがあります。

しかし、大きく成長した樹木は数十メートルにも及ぶこともあるため、目視や高所に登って確認しようとすると危険が伴います。

そのため、ドローンで確認することで危険性や難易度がぐっと下がります。

UAVJAPANでもご依頼いただけケースが増えています。

過去の樹木調査記事

以上がドローンが活用されている分野について(点検編)でした。
いかがでしたでしょうか。
 
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