講習機体として使える機体の要件と一覧

講習機体として使える機体の要件と一覧

2022/10/07

ドローンが免許制度に移行するにあたり、免許講習を行える、所謂、登録講習機関に関する要件が徐々に公開されつつあります。

その中で、免許講習に使用可能な機体に関する情報が公開されておりましたので、ご紹介いたします。

なお、機体要件としては修了試験に関わる機体要件としてですので、練習において必ずしも合致する必要はありません。

機能的要件

送信機の要件

・二つのスティックを用いて、上昇下降、前進後退、旋回などができること

・モード1やモード2など操縦モードを簡単に変更可能であること

機体形状要件

・プロペラの中心を対角線上に結んだ距離が200mmを超える大きさであること

飛行性能要件

・風速5mでも飛行可能であること

・10分間以上連続して飛行可能であること

制御要件

・姿勢および位置が安定してホバリングが可能であること

・ATTIモードを搭載していること

安全要件

・オーバーライド機能(もう一つの送信機から操縦を奪う機能)を搭載していること

※周りの空域の安全が確保できる場合は不要とする

・整備がきちんとされており、性能通り飛行可能であること

・プロペラガードを装着できる、もしくは、ネットなどで操縦者の安全を守ることが可能であること

その他の要件

・夜間においても前後左右が分かる表示灯が備わっていること(夜間飛行)

・十分な機能を有したカメラを搭載していること(目視外飛行)

・25kg以上の重量があること(25kg以上の機体を操縦する場合)

DJI製品であれば「その他の要件」を除きほとんどの項目をクリアすることが可能です。

おそらくATTIモードおよびオーバーライドができるかどうかが気になるぐらいでしょうか。

では実際に現行機種ではどの機種が対応しているのでしょうか。

適合機体一覧

・Mavic3 Enterprize

・SOTEN

TOMCAT

NEXAIRSX1

INSPECTER

2022年12月5日より、これまで実施できなかったレベル4飛行(カテゴリーⅢ飛行)が一定の条件下で解禁されました。これに伴い、2022年12月5日から下記制度の運用も開始されました。

・機体認証

・無人航空機操縦者技能証明

これまで民間管理団体が運用管理していた技能認証(ドローン操縦の資格・ライセンス)とは異なり、自動車の運転免許などと同様に国が設立、運用管理する国家資格としての操縦ライセンス(技能証明)となります。

国家資格制度については、「操縦ライセンス(技能証明)制度(国家資格)」をご確認ください。

・運行ルール

これら3制度の概要については、国土交通省の「無人航空機レベル4飛行ポータルサイト」もご覧ください。

なお、レベル4の実施のためには、「機体認証」と「無人航空機操縦者技能証明」への対応が必要です。

数としては少ない印象ですが、これから発売される機体にはATTIモードは搭載されることでしょう。

最新機種のMavic3 EnterprizeはさすがにATTIモードが搭載されておりましたので、講習機体として購入される方も多いのではないでしょうか。

余談ですが、現行の機種ではMavic2なども対応しているのですが、それには少しひと手間加えてあげる必要があります。ネットで「Mavic2 ATTIモード」で検索すれば出てきますので、機体をお持ちの方は是非参考にしてみてください。

DJI JAPAN株式会社は、日本国内向けに販売しているカメラドローンについて、同社代理店を通じて特別なファームウェアを提供することにより位置安定機能を解除する機能(以下:ATTI)および二機の送信機を用いて操縦できる機能(以下:デュアル・コントロール)に対応するようです。

これは2022年12月5日に施行された改正航空法に基づく登録講習機関の実地講習および無人航空機操縦者技能証明の実地試験で用いる無人航空機の基準を踏まえた対応、試験機関や講習機関向け限定のようです。

ATTIを追加するファームウェアは、2023年3月下旬頃に提供する予定で、デュアル・コントロールを追加するファームウェアは、同年6月頃に提供する予定のようです。

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